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2012年03月01日

東急電鉄が大井町線高架下住民に立ち退きを迫る

東京都品川区の東急大井町線の高架下の住民らは東急電鉄(東京急行電鉄)に立ち退きを迫られている。十分な生活保障もなしに長年住み慣れた家を追われ、路頭に迷う苦境に追い込まれようとしている。住民らは東急電鉄の住民無視の姿勢を強く批判する。

東急電鉄は大井町線高架下の住民らに突然、契約解除を通告した。しかも、僅か半年以内の立ち退きを迫る。住民らにとっては寝耳の水の事態という。賃貸借契約は長年、習慣的に自動更新されてきたためである。

東急が住民達に立ち退きを求める理由は、高架橋の耐震補強工事である。1995年の阪神淡路大震災を踏まえ、国土交通省は1995年と2001年に耐震補強工事の通達を出した。それに応えることを根拠とする。しかし、これまで東急電鉄は住民に通達を知らせず、不意打ち的に契約解除を通告した。

住民らは「長年平穏裡に大家と店子と言う関係を築いてきた信頼関係を土足で踏みにじり、ふいの平手打ちを食らわせるような東急のやり口に、住民側が強く反発するのはいわば当然」と語る。ある住民は「高架下で60年も生活をしてきたが、一方的に出て行けと言われても行き先がない」と語る(「東急立ち退き要求に高架下住民『ついの住み家 一方的に奪うのか』」赤旗日曜版2011年12月11日)。

3年前に自宅を改修した住民は「高架下の自宅を建て替える時に、東急は一言も耐震化計画の事を触れなかった。何十年もかけて苦労して貯金し、自宅を改修した今になって、出て行けと言われても困る」と述べる(なかつか亮「週刊区政報告」343号、2011年12月25日)。

住民によると、東急側の交渉役の従業員は「事前に知らせると住民側が立ち退き交渉を邪魔するために、種々悪質な妨害工作をする時間を与えることになるから、それを避けるために事前通告をしなかった」と開き直ったという(「東急電鉄の非情に対して訴える」『【東急】高架下のホームレス化を強いられる住民【大井町】』2011年7月6日)。

自社の利益しか考えない東急不動産だまし売り裁判と共通する不誠実さである。これはは東急リバブル東急不動産が不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした事件である(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。住民の過酷な状況への想像力と思いやりが欠けている。住民の生活基盤を破壊する追い出し行為が行われている点では住まいの貧困問題と捉えることもできる。
  


Posted by 林田力 at 23:41Comments(0)林田力

2012年03月01日

林田力:東急電鉄がニュータウン管理組合と係争=静岡

東京急行電鉄(東急電鉄)が千福ニュータウン団地施設管理組合(静岡県裾野市千福が丘)に対して債務不存在の確認を求めて提訴した訴訟の判決が静岡地方裁判所沼津支部で2010年11月29日に言い渡される。
千福ニュータウンは東急電鉄が1987年に造成した新興住宅地である。開発面積約80ヘクタール、計画開発戸数1200戸、平均敷地面積約100坪、平均建物面積約35坪の計画である。
ニュータウンには洒落た戸建て住宅が並び、ゆったりした街並みを形成している。ニュータウンのある千福が丘地区では地区計画が定められ、建築規制によって景観を守っている。但し、外壁の色は住戸によって区々でヨーロッパの街のような統一感はない。カラフルで見ていて楽しくもある。
ニュータウンの街並みへの評価は高く、1992年には「都市景観大賞(景観形成事例部門)」を受賞した。特に桜並木が好評で、裾野市が2009年に実施した景観に関する市民アンケートでも桜並木が好きという回答が複数なされた。ある回答は「文字通り桜のトンネル」と表現する。
千福ニュータウンでは住民らが千福ニュータウン団地施設管理組合を結成して、下水(トイレなどの水)を処理している。上水道は裾野市が提供するが、家庭などから出た下水を集中処理し、綺麗にして川に流すことは管理組合の仕事である。
住民の下水を住民によって形成される管理組合が処理するだけならば単純であるが、千福ニュータウンでは複雑な事情がある。千福ニュータウンに隣接して東急電鉄のゴルフ場・ファイブハンドレッドクラブや別荘地ファイブハンドレッドフォレストがある。東急電鉄も管理組合の組合員となり、ファイブハンドレッドクラブなどから出た下水も管理組合で処理している。この東急との関係で多くのトラブルが発生している。
管理組合では2005年に東急電鉄の施設の汚水処理費の負担が異常に少ないことに気付き、是正を求めている。東急電鉄の主張する計算式が一般住民の計算式と比べて、東急電鉄の負担額が少なくて済むようになっていた。これは管理組合では「自社の負担を誤魔化すために計算式を偽装した」と表現する。
管理組合が未払い金の支払いを東急電鉄に請求したところ、東急電鉄は債務不存在の確認を求めて提訴した。これに対し、住民側は未払い金1億8000万円と延滞金の支払いを求めて反訴した。杉谷伸芳理事長は「この訴訟では東急電鉄の素人を騙す手口、悪徳業者ぶりが明らかになった」と語る。
管理組合の主張に基づけば東急電鉄は自ら負担すべき下水処理費を住民に転嫁させてファイブハンドレッドクラブなどを運営してきたことになる。杉谷理事長は「これが認められてしまえば、住民は企業に搾取され続けることになる」と憤る。管理組合側には長年、東急電鉄の主張を認めてきたという弱みがある。しかし、だます人とだまされる人の間では、だます側が全面的に悪い(林田力「消費者トラブルの2つの論点」PJニュース2010年5月5日)。
債務不存在確認訴訟以外にも東急電鉄と住民側は様々な対立を抱えている。管理組合事務所に「悪徳業者の東急は出て行け!」「東急よ、偽装はとっくにばれてるぞ!」と書かれた幟が存在するほどである。
  

Posted by 林田力 at 23:39Comments(0)林田力

2012年03月01日

東急電鉄・東急不動産の住民トラブル

品川区の東急大井町線の高架下の住民らは東急電鉄(東京急行電鉄)に立ち退きを迫られている。十分な生活保障もなしに長年住み慣れた家を追われ、路頭に迷う苦境に追い込まれようとしている。

世田谷区では東急電鉄・東急不動産主体の再開発・二子玉川ライズが住環境や自然を破壊している。高層ビルのビル風に吹き飛ばされ、骨折した老婦人もいる。東急電鉄の秘密主義や住民への不誠実な対応が紛争を拡大させている(「「ブランド私鉄」東急沿線で住民反対運動が噴出するワケ」週刊東洋経済2008年6月14日号)。

静岡県裾野市では、東急電鉄が下水処理費用をめぐってニュータウン管理組合と紛争になる。管理組合では2005年に東急電鉄の施設の汚水処理費の負担が異常に少ないことに気付き、是正を求めている。

渋谷駅桜丘口地区市街地再開発の対象地域の渋谷区桜丘町では暴力団員による賃借人への暴力的な地上げが行われた雑居ビルを東急不動産が地上げ会社から購入した。賃借人は東急不動産に抗議した(山岡俊介「本紙既報の東京・渋谷再開発地区違法地上げ(最終とりまとめは東証1部大手不動産会社?)で、暴力団組員など逮捕に」アクセスジャーナル2008/07/18)。

東急リバブル・東急不動産は隣地建て替えなどの不利益事実を隠して新築分譲マンションをだまし売りし、購入者とトラブルになっている。江東区のアルス東陽町301号室だまし売りは、消費者契約法・不利益事実不告知で不動産売買契約が取り消されたリーディングケースとなる(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。

この裁判を契機に「自分もこのような目に遭った」と上記訴訟の枠を越えた東急への批判が続出して炎上状態になった(「ウェブ炎上、<発言>する消費者の脅威」週刊ダイヤモンド2007年11月17日号)。

同じ江東区の東急ドエル・アルス南砂サルーテでも東急リバブル・東急不動産が隣地建設で日照0時間になることを説明せずに販売し、購入者とトラブルになった(「入居後に環境激変で住民訴訟 どこまで許される営業トーク」週間ダイヤモンド2000年10月14日号)。横浜市のアルス横浜台町でも隣地建て替えを隠して販売し、購入者と裁判になった。

千葉市緑区あすみが丘の分譲住宅地ワンハンドレッドヒルズ(チバリーヒルズ)の住民らが、警備体制が契約に反するとして東急不動産に売買代金の一部返還を求める訴えを東京地裁に起こした。

東急不動産は分譲マンション建設時に周辺住民から問題を指摘された。横浜市栄区のブランズ本郷台では平均地盤を操作して、法律が許す20m以上の建物を建てようとしていた。東急不動産は横浜市役所からも平均地盤は一番低い部分を取るようにと指導された。

川崎市宮前区で建設を予定していた鷺沼ヴァンガートンヒルズでは鉛やヒ素、六価クロムなどの土壌汚染が発覚し、建設が中止された。

江東区のプライヴブルー東京では東急不動産が江東区の協力要請に応じずに建設を強行したマンションとして江東区から名指しされた(「江東区の協力要請に応じないマンション事業計画に係る公表について」)。

平塚市の湘南袖が浜レジデンス、文京区のブランズ文京小石川パークフロント、守谷市のブランズシティ守谷では建設反対運動が起きた。  


Posted by 林田力 at 23:36Comments(0)林田力

2011年07月18日

『飛鳥燃ゆ 改革者・蘇我入鹿』新鮮な歴史観

本書(町井登志夫『飛鳥燃ゆ 改革者・蘇我入鹿』PHP研究所、2009年)は大化改新で暗殺された蘇我入鹿を主人公とする歴史小説である。蘇我入鹿と言えば山背大兄王一族を虐殺し、専横を極めた悪逆非道の人物との印象が強い。しかし、本書では唐の強大さを認識する先見性ある人物として描かれる。
蘇我入鹿は唐の強大さを認識するが故に唐を刺激する韓半島への関与に否定的である。これに対して蘇我入鹿の政敵となる長老派は任那日本府の復興を政治目標に掲げる。この任那に対する本書の歴史観は新鮮である。任那が日本の植民地だったのではなく、実態は日本が任那の植民地であった。日本は本国を失った韓半島の流浪者らによって形成された国であった。
しかし、長老派は歴史や国際情勢を無視して韓半島への侵略を志向する。「愛国心が国を滅ぼす」との唐の武人の言葉が印象的である。実際に蘇我入鹿亡き後の日本は百済復興という無謀な戦いを進め、白村江で大敗し、亡国の危機に陥る。国際的視野に欠ける近視眼的な長老派は第二次世界大戦時の軍部にも重なる。(林田力)
  

Posted by 林田力 at 15:14Comments(0)林田力